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【ハリケーン・ヒラノ】卓球、陳夢が平野美宇にストレート負け、日本が中国を攻略?

2017-04-17 人民網日本語版 人民网日文版

アジア女子卓球界で最も注目される選手となった17歳の平野美宇選手

中国・無錫で行われていた卓球アジア選手権が16日、閉幕した。中国は今回、6種目で優勝したものの、女子シングルは2位に終わった。女子シングル決勝で、中国の陳夢は日本の平野美宇(17)に0-3でストレート負けを喫した。平野は、「東京五輪の女子団体と女子シングルで金メダルを取る」と意気込みを語っている。平野のそのような自信はどこから来ているのだろう?日本の卓球の台頭にはどんな秘密兵器が隠されているのだろう?

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平野美宇は中国の最大のライバル

2000年4月14日生まれの平野は17歳の誕生日を迎えたばかり。今大会の準々決勝では、リオデジャネイロ五輪金メダリストの丁寧を3-2で破る大金星を挙げ、準決勝では世界ランク2位の前回覇者・朱雨玲をストレートで破った。そして、勢いそのままに決勝でもストレートで陳夢を破った。

まだ17歳の平野だが、これまでに何度もその実力の片鱗を見せていた。例えば、2014年のITTFワールドツアー・ドイツオープン女子ダブルスで、伊藤美誠と「みうみま」コンビを組み、優勝。16年10月の卓球女子ワールドカップ女子シングルでは、史上最年少で優勝し、金メダル独占状態だった中国に待ったをかけた。同試合では、丁寧や劉詩雯などの中国勢がケガのため出場しておらず、その金メダルの価値はやや下がるものの、16歳という史上最年少での優勝は十分に胸を張れる成績で、中国にとっては警鐘となった。

試合後、中国卓球女子ナショナルチームの孔令輝監督は取材に対して、「平野は中国にとって最大のライバルになった。彼女は福原愛やシンガポールの馮天薇より脅威」と語り、決勝戦について、「平野は陳夢を終始圧倒していた。彼女のテクニックが格段に上だった」とその実力を認めた。

日本の卓球界は今「低年齢化」が進んでいる。日本の学生たちの間で、卓球は非常に普及しており、日本の「スター育成計画」も若い選手が成長するために良い環境を整えている。福原愛や石川佳純などは、幼いころから家を離れて中国に「卓球留学」し、「スター育成計画」の代表的人物となった。日本卓球協会は近年、中国から多くのコーチを招き、練習レベルを大幅に高めた。例えば、伊藤と平野のコーチも中国人だ。昨年、平野は中国スーパーリーグに参戦し、そのテクニックを飛躍的に伸ばした。


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中国のテクニックを盗んで中国を破る日本

上海市卓球・バドミントンセンターの段翔センター長は取材に対して、「スピード、回転、パワーが卓球で一番大切な要素。日本の卓球は20年近く戦略改革を続けており、テクニックは中国のスタイルを学び、スピード優先の道を歩むことで大きな成功を収めている」と説明する。

中国の戦法「前陣速攻」はスピード重視で、そのテクニックは大きな優位性を誇り、数十年に渡って勢いのあるまま栄え続け、世界一の座を守ってきた。今、日本が中国の成功例に学び、そのスピードは中国よりも速くなっているほどだ。日本は20年近く研究と練習に打ち込み、独自のループドライブ戦法を編み出した。女子選手の中で、平野のスピードはほとんどの中国の選手よりも速く、そのスピードについていけるのは劉選手ぐらいだ。

平野美宇選手(写真手前)とコーチ

段センター長は、「平野が中国の選手に3-0のストレートで勝ったということは、彼女のスピードという持ち味における圧倒的な優位性があるということ。スピードがなければ、彼女の今のパワーや回転だけでこれほど簡単に勝つことは不可能だ。中国の女子選手はテクニックの面でかなり男性化しているが、その代わりスピードがある程度犠牲になる。中国代表を務めてきた女性選手のうち、スピード、回転、パワーがどれも際立っていたのは李暁霞で、最もバランスが取れていた」と説明する。

今回のアジア選手権で、馬龍と許昕が韓国人選手と日本人選手に早々に負けるという波乱が起きたことについて、段センター長は、「馬龍の実力は依然として世界トップレベルで、負けたのは単なる偶然。許選手はバックハンドに弱点があり、海外の選手がそれを研究し、攻略法を見つけている。中国の卓球のテクニックの発展は、スピードをメインにし、それに回転とパワーを加えた形になっている。今の日本はスピードが飛躍的に向上し、中国にとっては実質的な脅威となっている。しかし、中国がそれに慣れれば、日本のその脅威は弱まるだろう。その他、中国はスピードを一層向上させなければならない。スピードの点で日本を圧倒しなければ、世界一の地位を保つことはできない」との見方を示している。

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